新規事業・BPR・DXにおけるAIとは?

AIとはArtificial Intelligenceの略で、日本語では人工知能と訳され、一般的には「人が行うさまざまな知覚や知性を人工的に再現するもの」とされていますが、専門家の間でも統一的な定義はありません。 AIは、経験則をベースに人の知的作業を支援する「第一世代」、統計/探索モデルによる最適解を導き出す「第二世代」、脳モデルに基づき認識性能を向上させる「第三世代」へと変化しています。 第三世代の代表的な技術の一つがディープラーニングです。コンピュータが大量のデータから自動的に特徴を発見する機械学習の手法で、これによってAIの精度が飛躍的に向上し、これまで困難とされていた自動運転や画像・音声認識などの技術が大きく進歩しました。

Point.1 大量のデータに基づくモデル構築により新たなビジネスが展開

WebやSNS、スマートフォンなどの普及によって、AIの学習に使用できるデータの量や種類が増加しました。機械学習を活用したAIでは、これらの大量なデータに基づいてモデルの構築が行われます。 代表的な事例として「スマートスピーカー」が挙げられます。人の言葉を認識して質問や要望に応えるインターネット接続されたスピーカーのことで、家電の管理を一元化し、より便利な生活を提供します。ハンズフリー使用が可能で、他の作業をしながらでも音声操作で完結するように設計されており、使用頻度が増える度にユーザーの行動を学習していきます。 他にも、AIを活用することで事業変革を成し遂げたDXの例として配車サービスの事例があります。顧客がスマートフォンでアプリを使い、目的地を指定して配車を希望すると、その時点で料金が明示され、車種、ドライバー情報、現在地までの到着時間など詳細情報が提示されます。到着した自動車に乗車した際には、ドライバーに行先などの情報が既に伝わっており、料金もアプリで決済されるため、目的地への行き方や現金を用意する必要はなく手間を省くことが可能です。 医療領域では、診療録、看護記録、AIによる問診、症状や病気に応じた検査や処方箋の推奨など、AIの活用例は多岐に渡ります。最近ではコロナウィルス感染症対策として監視カメラ映像とサーモグラフィー映像を解析して外来患者の発熱者を検出、感染経路の遮断にもAIが活用されています。

Point.2 AIの活用による業務改革の推進

労働力不足が社会問題化している現在、働き方改革を推進する施策としてAIの活用が進んでいます。業務の一部をAIが代替することにより、負担の軽減や時間短縮を図ることができます。このほかにも、顧客にサービスを届ける時間を短縮、人間には難しい精度や規模の実現、時間や場所にしばられないサービス提供を実現させるなど、AIならではの業務を行わせることにより、業務改革、業務の省力化といった効果が得られます。 例えば、自社の製品やサービスなどの問い合わせやヘルプデスクにチャットボット(AIが質問に対する応答を自動で行うチャットツール)を導入することで、24時間365日対応することが可能になります。 営業活動の効率化にAIを活用する例も多く見られます。属人化しがちな活動履歴をデータ化し、可視化することにより、ノウハウの蓄積や成功事例の共有などが容易になります。また、顧客の購買行動の履歴データを分析し、確度の高い見込み客の抽出なども可能になります。 また、多様化・複雑化が著しい物流業界では、受注管理や在庫管理、入出庫や仕分け、検品作業などをAIによって自動化し、業務効率化を飛躍的に向上と省人化による人為的なミスの軽減を実現しています。さらに交通情報を元に配送ルートの最適化や配車計画、事故防止や危険運転の検知などにも役立てられています。

人工知能・AI技術を活用したデジタルスタートアップ企業の最先端事例一覧をたった一文にまとめています