新規事業・BPR・DXにおけるシェアリングエコノミーとは?

シェアリングエコノミーとは、モノ、場所、サービス、スキルなどを多くの人と共有・交換して利用する、新しい経済の動きのことです。日本語では「共有経済」といい、自動車を複数の会社で使うカーシェアリングなどがその代表例です。 スマートフォンの普及やソーシャルメディアの発達などにより、さまざまなシェアリングエコノミーが登場し、利用者も急速に増加しています。BtoB、BtoCだけでなく、消費者同士が取引をする「民泊」のようなCtoCのビジネスモデルも多く、そのためのプラットフォームとなるWebサイトやアプリを提供する企業も増えています。

Point.1 マッチングサービスという強み

シェアリングエコノミーにはさまざまな種類があります。例えばカーシェアリングは「移動手段のシェア」であり、民泊は「空間のシェア」です。また、誰でも簡単に売り買いができるフリマアプリなどは「モノのシェア」と言えるでしょう。さらに家事代行や子育てシェアなどは「スキルのシェア」、そしてクラウドファンディングは「お金のシェア」、というようにシェアリングエコノミーは実に多様化しており、誰もが何らかのサービスを利用したことがあるはずです。新規事業として、シェアリングエコノミーを検討している人や企業も少なくないでしょう。 コロナ禍によって一部の業態は打撃を受けながらも、シェアリングエコノミーというビジネスの波は勢いを失わず、全体として市場を拡大しています。中には柔軟に業態を変え、成功している企業もあります。配車サービスをメインに展開していたウーバー・テクノロジーズが、コロナ禍の中でフードデリバリー事業に力を入れ始めたことは、その顕著な例です。 この「柔軟に変化する」ということこそ、シェアリングエコノミーが勢いを失わない最大の理由です。シェアリングエコノミーの多くは提供者と利用者をつなぐ「マッチングサービス」であるため、新たに自社での商品開発や、スタッフを一から育成する必要がありません。基本的には事業内容にあわせたプラットフォームを構築すればいいため、効率的なビジネスモデルとして参画を検討する企業も多く見られます。

Point.2 拡大するシェアリングエコノミー市場

ニューノーマル時代と言われる現在、注目されているシェアリングエコノミーの一つに、オフィスや店舗などの使われていない空間をテレワークやWeb会議を行うレンタルスペースとして提供するマッチングサービスがあります。 また、新たな交通手段としてシェアサイクルも人気を集めています。アプリを介して各地に設置された任意のステーションから自転車を借り、目的地付近のステーションに返却することができるサービスです。公共交通を使わず密を避けられること、また近年の健康志向ブームの後押しもあり、注目されるようになりました。 フリマアプリも順調に業績を伸ばしています。不要不急の外出を控え、ステイホームによって部屋の片づけや洋服の整理を行う人が増えたことから、不要なものを有効に処分しようという動きが活発化しています。また、副業としてフリマアプリを活用するケースも増えてきています。 クラウドソーシングも、在宅時間の長さがもたらしたニューノーマルのひとつといえます。これはライティング、デザイン、サイト制作などの業務を、ネット上で外部に委託する手法です。参画への障壁が比較的低いため、会社員がテレワークをしながら副業として手がけるケースも少なくありません。 新たなニーズが生まれやすいニューノーマル時代、シェアリングエコノミーには今までにないビジネスの可能性や新たな価値の創出への期待が高まっており、BPR・DX化を見据えた取り組みがさまざまな企業で始まっています。

シェアリングエコノミー技術を活用したデジタルスタートアップ企業の最先端事例一覧をたった一文にまとめています